私の平穏な毎日

SIDE雷

俺は胡桃はスゴイと思う。


胡桃は女優として今いろんなところからオファーがくる超売れっ子。


最近、なんかの賞も受賞していた。


俺なんかよりももっと売れている。


それなのに彼女はそれを自覚していない。
自分はまだまだだと思い込んでいる。


だから俺は鈍感でもあると思っている。


まぁ、そういうの込みで好きなんだけど。


胡桃が沢山の暴言を言われていた日、たまたま入っていたバラエティ番組の収録がなくなり学校に行ったら、ああなっていた。


その時俺は胡桃が芸能人だと隠していた理由がなんとなく分かった気がした。


胡桃がなんで友達を作らないのか分かった気がした。


多分胡桃はみんなが笑顔でいられるように平穏に過ごしたかったんだと思う。


だから俺は今でも、胡桃の秘密を話してしまったことを後悔している。


なんとなくの気分で胡桃の学校に来てしまったことを後悔している。


過去のことは変えられないからこれから胡桃が笑顔でいてくれるようにしようと思う。


「胡桃、好きだよ。」


そう言うと君はすぐ紅くなる。


「いきならり言わないでよ」


「ごめん、言いたくなったから。」


こんな風に俺達は平穏な日々を過ごしています。