Re:活 前略旦那様 私今から不倫します

「だめ、いっちゃう」
「どうぞ」

 こういう時の辻村はとことん意地悪で、沙羅が自分に翻弄されている姿を見るのが好きなようだった。
 自分でコントロールできない。辻村の好きなタイミングで昇りつめさせられる。

 たやすく達してしまった沙羅をいたわるように、口内を舐めまわされる。それだけでもう上も下も蕩けそうなくらい熱くなっている。

 ──こんな人だと思わなかったのに……。

「はぁ……はぁ……も、やめて」

 一度極まったあとも執拗に手をゆるめない。ぬらぬらと口の中を舐められ、長すぎる快楽にびくびくと足が痙攣する。
 達したまま、終わらない快楽は拷問のようだ。
 夫と会ったことで嫉妬しているようだった。あのクールな辻村が、余裕をなくす姿を初めて見た。

 胸に顔を埋め、痕がつくのも構わずに沙羅の肌を吸い上げる。
 ほぼ別居状態とはいえ、こんなことをしてどうするつもりなのだろう。

 辻村なりに、沙羅に対して真摯な想いがあるのはわかっている。だからこそまっすぐにその気持ちに応えられない今の立場が辛い。
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