衝撃サイダーマン
エントランスへ急いで向かうと【サイダーマン】は電話中だった。

電話しながらエレベーターを気にしてたみたいで、すぐ私に気がついてくれた。

「だから！メシは要らないんだよ。ああ、着替えて車で出かけるんだ。　はっ？　だから違うってもう切るぞ。じゃあ」ピッ！！

「お待たせしてすみません補佐」

「コッチこそ電話中で済まなかったな。
そして、本当に申し訳ないが君の家に伺うので実家で着替えて車で向かいたいんだが」
とエントランスを出て駅へ歩きながら話す檸檬と星夜。

背が高く足も長いからスタスタと歩く星夜。
少し早歩きの檸檬。

「補佐のご実家ってどの辺なんですか？」

「電車で２つ目なんだ。オレのマンションには駐車場がいっぱいで停められなくて…実家のガレージに入れてもらってるんだ。オレのマンションに寄ってだと遅くなるから実家に置いてある物にする事にしたんだ」

「はあ…わざわざスーツまで着替えていただいて我が家へいらして下さるんですね。
ありがとうございます、補佐。」

「スーツではなく普段着で行くつもりだ。」

「普段着……」
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