衝撃サイダーマン
朝起きるとベッドの隣りに星夜さんが眠っていた。

多分、深夜まで仕事をしていたのだろう…

檸檬は、ぐっすり寝ている星夜を起こさないようにそうっとベッドから起き上がり、洗面所で顔を洗い朝食の準備をしようとキッチンへ入ると、流し台に星夜からの夜食のお礼が書いてあった。

朝から心が温かく感じた。
朝食とお弁当も準備し、星夜を起こしに寝室へ向かうとちょうどドアが開き、寝ぼけている星夜が
「檸檬おはよう。シャワー浴びてくる…」と浴室へ行く星夜。

「あ、檸檬。サイダー出しておいて」

「はい。わかりました。」
星夜は15分もしないで浴室からダイニングテーブルのサイダーを一気飲みし
「げふぅ〜、ゲップしてゴメン」と言いながら席に座り2人で朝食を食べた。

「星夜さん、昨日はかなり遅かったんですか?」

「うん。マンションに戻ったのは2時だったかなぁ。 
夜食を用意してくれてありがとうな。美味かったよ。」

「2時! で〜システムは?」

「何か変なんだよ。誰かがシステムに侵入してイジったみたいでさ〜 だから今日出社してから本社のシステム室へ行って来るんだ。」

「誰がやったんでしょうね? 
仕事に支障が出てみんな困ってましたよ」

「そうだよなぁ…」
星夜は本社のシステム室に人事の情報が漏れているような気がした。

まず、兄貴と親父に報告して、情報を漏らしてる社員を突き止めないと、春まで待ってたらシステムをメチャクチャにされ兼ね無いと星夜は考えていた。

システム室長になるだろうオレへの挑戦状ってところか? ハハハ。
オレが必ずシステムいじったヤツを突き止めてやる!

とまたサイダーを飲んだ。
やっぱ!サイダーは最高〜
頭が冴えてきたぞ!
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