衝撃サイダーマン
配送センターへ出勤した星夜は部長に了承を得て本社へ。

朝のうちに兄貴へ電話しておいたから親父にも伝わっている。
兄貴は人事についてはウチの家族と、檸檬の家族しか知らない筈だと言っていた。

そして兄貴から「本社のシステム室には配送センターのシステム不具合の改善作業すると伝えておくからそのままシステム室へ行け」っと言われていた。

2階の奥にあるシステム室へ向かった。

そこには男性社員3名がいる。
谷口部長は他社からヘッドハンティングしたやり手のプログラマー。
後の2人は 3年目の野田君、2年目の阿部君。2人とも専門学校卒と聞いている。

会社はここ数年で北関東や東北地方にも店舗が増えてきた。
今の配送センターだけでは納品が間に合わず欠品が多く出る可能性が出てきている。

その為、地方都市への配送管理をどうするか議論した結果、配送センターを東北に建設する事になった。

在庫管理はそれぞれの配送センターで管理し、それを統括したものを本社で管理する予定だ。
今のシステム室の3人には申し訳ないが、オレのプログラマー仲間でフリーの2人を既に確保している。
この2人は大学時代の親友で、オレが起業する時に助けてくれた恩人でもある。
その上、かなりオタク的なヤツらでセキュリティーを突破出来ないような複雑なプログラミングを得意としている。

今回のシステムのプログラミングはオレと谷口部長が作り上げたモノだ。
複雑なプログラミングにして侵入されないようにと提案したオレに谷口部長は社内全員が使いやすいプログラミングの方が良いと押し切られ作ったモノだった。
セキュリティーも甘いプログラミングだったが、入社2年目で偽名を使い変装しているオレは強く言えなかった。
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