衝撃サイダーマン
一応、いじられたプログラミング箇所を直し、テストし終わった。

既にお昼休みは過ぎていたが、昼メシを1人休憩室で食べる事にした。
休憩室には2人の女子社員がコーヒーブレイクしておしゃべりをしていた。

隅の方で檸檬手作り弁当を広げて食べようとしたら、兄貴の秘書の岸田さんがコンビニ弁当を持ってオレの向かいに座った。
この岸田さんは見た目はいつも穏やか優しそうだが、兄貴の話しでは鋭いキレ者らしい。

「お疲れ様です。僕もここで食べさせて下さい。
三矢係長補佐の弁当美味そうですね」

「お疲れ様です。岸田さんも奥さんに作ってもらうといいじゃあないですか?」

「ウチは小さな子がいるので、妻の負担を減らしたくて…」

「なるほど〜。優しいパパさんですね。
お子さんは何歳ですか?」

「1歳半の男の子が1人ですが、ヤンチャ坊主で妻は大変なんです」

「へぇ〜。」

「ところでシステム室の件、副社長から伺いました。
アメリカからのクラークさんとジョンソンさんの契約を早めますか?」

「そうですねぇ〜。後で2人に連絡してみます。契約は、1年半で居住と車が会社持ちになると思います。
彼らの報酬は前払いになります。
契約案は、私が作成して役員に見ていただくと思いますし、彼らの要望も聞いておきます。」

「はい。お願いします。
契約書はもちろん私物のパソコンで作成願います。」

「はい。」と答え、自分のサイダーと岸田さんにコーヒーを自販機で買った。
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