衝撃サイダーマン
星夜さんもケガはあるだろうが命に別条がなかったと安心した檸檬はまた寝てしまった。

檸檬のお父さんがそーっと病室のお母さんを廊下へ呼んだ。

「お父さん…せいちゃんはどう?」

「今、星夜くんの病室へ行ってきたら…
術後の感染症などの心配があるから集中治療室になった。
家族も窓越しでしか様子が見れないらしい…」
ポロポロ涙を流すお母さんをお父さんが抱き寄せた。

「お父さん、檸檬になんて伝えたらいいんだろう…」

「……檸檬の怪我の方が先だけど…
俺から明日話しをするよ」

檸檬の怪我もかなり重症だった。
顔はシートに打ちつけられておでこも10針縫ったし、肋骨は2本ヒビが入っていたし、右足は複雑骨折なので、完治しても少し足を引きずるらしい。
体中打撲し、首はむち打ちになっている。
でも…せいちゃんは………

お母さんは切なさで胸が潰れる思いだったし、青山家のパパさんママさんの事も心配だった。

お父さんとお母さんは廊下で静かに涙を流していた。
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