衝撃サイダーマン
三谷家

星夜の車は〈フォーシーズン〉の駐車場で停車した。

「三谷さん大丈夫か?」とエンジンを切った星夜が檸檬に話し掛けた。

「ハイ。何とか落ち着きました。じゃあ補佐、自宅へ案内しますね」

「ああ、頼む。」

檸檬はドアを開けたがどうやって降りるか戸惑っていると、星夜が運転席からまわってきて檸檬に手を出してくれた。

「三谷さん、まずここに片足を置いて、これにつかまりながら…そう、そして反対の足を地面に…あ、スカートだと大変だな。」と言ってヒョイっと檸檬を抱き抱えるように降ろした。

「わぁ!すみません補佐。」

「お前さ〜軽すぎ。もっと食べろよ」

「え? 決して軽くないですぅ…よ? 標準です」

「まぁ、これから美味いもんたくさん食べさせればいいか」とブツブツ独り言をつぶやいた星夜。

「え?何て言ったんですか?」

「何でもない。独り言。」
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