衝撃サイダーマン
「母さん、父さん…心配かけてごめん」

「意識が戻って良かった…」
とママさんは、星夜の顔や頭は包帯で巻かれ、切断された右足は直接布団がかからないようにガードされている姿を近くで見て

星夜も檸檬ちゃんも怪我をしたが、2人が生きてる事に感謝した。

そして体の力が抜けてフラつきパパさんへ倒れそうになった。
パパさんはしっかりママさんを支えて真剣な眼差しで星夜に話した。

「星夜。事故でどんな手術をしたか先生から聞いたか?」

「うん。右足は切断したって…」

「ああ…」

「オレ… 今は戸惑ってて……」

「星夜…」とママさんは涙を流した。

「あのさ、檸檬は?檸檬はどうなったか教えて欲しいんだけど」

「檸檬ちゃんは昨日意識が戻ったって三谷さんのお父さんが教えてくれた。」

「怪我は?怪我はひどいの?」

「右足の複雑骨折と額を縫って、肋骨2本ヒビが入ってるそうだ」

「檸檬も重症なんだ……檸檬…
オレのせいで…」

「星夜、今は何も考えるな。
それから檸檬ちゃんのお父さんとお母さんに星夜の意識が戻ったと伝えるぞ。」

「うん…」

「青山さん、すみませんがそろそろ時間です」
と看護師に声をかけられ、何度も星夜を振り返るママさんとパパさんは集中治療室から出て行った。
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