衝撃サイダーマン
「わぁ、海が綺麗〜」

「今日は天気も良いし、ドライブ日和だな」

「海を見ると結婚式の時を思い出すなぁ〜。
あの日の海も綺麗だったから…」

「もうあれから3年かぁ〜」

「うん。家族みんな仲良しだし、新居で快適に暮らして、リハビリも頑張って、翼を妊娠して出産して…
星夜さん、今の私は本当に幸せだよ。
本当にありがとう。」

「こちらこそ…
配送センターのオレは【サイダーマン】って変なあだ名をつけられてただろ?
変装してダサいオレを、まさか檸檬が擬装とはいえ恋人役に了承した時はビックリしたし、オレの事は全然覚えてなかったよな。」

「だって〜 あの頃の星夜さんは本当にダサ男だったから〜
それに苗字だって“三矢”だったし…
子供の頃の記憶がなかったのは申し訳無かったけど…
変装を辞めたら、モデルさんみたいになっちゃうし〜 私は戸惑ったんだからね!」

「ハハハ! 檸檬だって配送センターで人気No. 1の美人女子社員だったじゃん」

「え〜!人気No. ワン?!!
人気があったかどうか知らなかったけど、配送センターの男性社員から告白やお食事のお誘いなんて無かったよ?!」

「ありゃ〜、アイツ可哀想〜」

「アイツ?」

「ホラ、本当の婚約してから会社の出口で告白されてただろ?」

「へ? あ〜〜。
いたね〜そういえば…ハハハ」
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