衝撃サイダーマン
黒塗りの高級車と運転手さんがマンションの前で待っていた。

「パパが荷物もあるから運転手さんがいた方がいいだろうって言ってね〜。
佐藤さん、すみませんが檸檬ちゃんのスーツケースをトランクにお願いします。」

「畏まりました。奥様」
と言って檸檬からスーツケースを受け取りトランクへ。

「さぁ、みんなで乗りましょう〜」と私とお母さんは後ろの座席へ、奥様は助手席に座った。

「シートベルトをお願いします。」シートベルトをしたのを確認してから車は出発した。

車は配送センターの近くの高級なマンションの自動ドアの前で停車した。
コンシェルジュの男性が入口から出て来て

「青山様、お待ち致しておりました。」

と言って、運転手さんから私のスーツケースを受け取った。

「いつもありがとうございます。鈴木さん」

「いいえ、こちらこそいつもお気遣いいただきありがとうございます。」

「こちらのお嬢さんが星夜の婚約者の檸檬ちゃんなの。宜しくお願いしますね。」

「はい。畏まりました。」

「鈴木さんもお忙しいでしょうし、あとは私達で部屋へ向かいますから大丈夫ですよ」

「はい。では」

「あ、そうだ！明日、檸檬ちゃんの荷物の搬入があるので宜しくお願いします。
明日は息子もいます。
あ〜！　それと駐車場に空きはないかしら？1台分なんだけど…」

「はい。秋に2台分空きましたので手続きしていただければ大丈夫です。」

「そう？　良かった〜。じゃあ息子に言って手続きさせますね。」

「畏まりました」
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