衝撃サイダーマン
食事を食べ終え、奥様はサキさんに「サキさん、本当に申し訳ないんだけど、ちょっと話し合いがあるので片付け手伝えなくてすみません。」

「いいえ、大丈夫ですよ奥様。みなさんのお茶をリビングに先にお出ししますね。」

「じゃあサキさんお願いします。」
サキさんがお茶を出してリビングから退室した。

リビングでは社長、副社長、奥様が向こう側のソファーに座り、私と補佐がこちら側に座った。

社長が
「では、今回檸檬ちゃんのお見合い相手だった銀行マンが檸檬ちゃんが断ったにも関わらず、檸檬ちゃんのマンションで連日待ち伏せしたり電話してきたりするって私は星夜から聞いているんだが、間違いない?」

「はい…。結婚相談所をしている叔母から無理矢理設定されたお見合いでしたが、どうも生理的に無理な方でしたので、お断りしたんです…
なのに私の携帯に電話がかかってきて、断られた理由を聞きたいって言われたんですが」

「どんな理由だったか教えてもらえる?」と副社長の北斗さんに尋ねられた。

「はい…言いにくいですが…お食事の食べ方がクチャクチャ食べる方で慢性鼻炎でお食事の途中でいきなり鼻をかんだり… 自分のお母さんの自慢話しばかりで…マザコンっていうか…とにかく自分の学歴など自慢話ばかりでした…」

「ハハハハ。何だソイツ! まぁ檸檬ちゃんとお見合いしてどうにかして結婚したかったんだろうけど、そんなヤツなら無理だよなぁ〜」とクスクス笑ってる副社長。

「それに、住所もどうやって調べたのか私のマンションの前で待ち伏せされてて…その話しを先輩とお昼休憩の時ひ話しをしていたら田中リーダーと補佐に聞こえたみたいで、田中リーダーが過去にストーカーに刺された社員がいたから心配して下さって…
部課長に了承していただき、補佐が擬装恋人に任命されてしまったんです。」

「ストーカーに刺された社員は私も面談したから覚えているよ。」と社長は悲しそうな顔で答えた。
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