衝撃サイダーマン

そんないわく付きな上司達。

部長は奥さんと離婚したから、毎日ひとり暮らしの生活をボヤき、
課長は倉庫の社員達の働き方に文句をグチグチ呟いては1人で怒っているし、
係長は、そんな上司達を受け流しながら時間を気にして定時で上がる。
係長補佐は、黙々とパソコンを操作し店舗へ連絡したり在庫チェックに余念がない。

中村さんも、小林さんも私も滅多な事がない限り定時で上がらせてもらっている。

私たち3人はいつもお昼は休憩室で手作りお弁当を食べている。
倉庫のお弁当を持って来てるおじさんや妻帯者の男性社員もいて、にぎやかな休憩室だ。

【サイダーマン】はいつも1人でサッサと食べて自販機のサイダーをゴクゴク飲んで部署へ戻っていく。

今日は倉庫リーダーの田中さんがサイダーマンに
「昨日はありがとうな〜 三矢君のお陰で助かったわ。あの店の店長にイヤミ言われ無かったか？」

「はい。大丈夫でした。キャンペーンの配置替えで忙しくてイヤミを言うヒマ無かったみたいですよ！」

「それなら良かった。よりによってあの店のキャンペーン商品の積み忘れしちゃうなんてなぁ…
本当にありがとうな、三矢君。」

という会話が聞こえてきた。