衝撃サイダーマン

先輩達も一瞬えっ？っと思ったようだが、私の昨日の話しに戻った。

「ねぇ檸檬ちゃん、そのお断りした畑山さんだっけ？　相当檸檬ちゃんを気に入ってるから諦めてないんだよね〜」

「う〜ん…お見合いはおばさんが無理矢理セッティングして、家族に嫌だ！って言っても聞き入れてもらえず、お母さんがお見合い行くならブランドバッグ買ってあげるっていうから行っただけなんですが…」

「その畑山さんってどんな人なの？」

「実は、ウチの美容室のメインバンクの銀行員で…
容姿は普通、いい人だと思うんですが…
食事の食べ方が…」

「食べ方が？　何なの？」

「クチャクチャ音をたてて食べるんです…
慢性の鼻炎があるようで食べてる途中で鼻をかむし…
生理的に無理なタイプの人だったんです。」

「銀行員で営業ならマナーも新人研修で習うはずよね？」

「はい…多分… その上、マザコン発言もあったし…本当に無理ですあの人は…」

「年齢は？」

「30歳って言ってました。何度もお見合いの候補になるくらい条件はいいと自慢してました。」

「それって〜ハハハ。何度も断られてるって事でしょう？勘違いも甚だしい自己中野郎だね」

「マジで檸檬ちゃんに執着してるから危ないわよ。」

「昨日もマンションの前で待ち伏せしてたんでしょう？」

「はい…どうやって私のマンションを知ったのかも疑問だし…怖くて…だからそっと遠回りして実家へ向かいました。
両親にも話しをしておばさんからもう一度お断りと付きまとわないように話してもらう事にしたんです。」

「その畑山さんはもうストーカーになってるよ！」