衝撃サイダーマン
キラキラしたダイヤモンドが鎮座している指輪たち
星夜さんがじっくり見て一つの指輪を私に嵌めた。
「檸檬にはこんなのが似合うと思うが…」
「こちらは結婚指輪と重ね付けもできますし、当店の1番人気です。」
「けっこん…指輪と」と偽物の婚約者ってだけでもビビってるのに結婚…指輪って…と戸惑う檸檬をよそに星夜さんは
「結婚指輪と重ねられるのはいいですね〜。ついでに結婚指輪も見せて下さい。」
ハッ?結婚指輪を見せて下さい…?
星夜さん、正気なの?
店員さんが退室してから
「星夜さん!けっ★*+こん ゴホン…指輪もって…」
「落ち着け檸檬。店員をもあざむかないとこの計画はバレるぞ!」
「周りの人をあざ…むく…
でも!やり過ぎじゃないですか?」
ガチャ。
「お待たせ致しました。こちらの婚約指輪にはこのタイプの結婚指輪が合うと思います。
男性用のペアの結婚指輪もお持ち致しました。」
「ありがとうございます。ホラ檸檬、どれがいい?好きなのを選べよ」
「……」左手の薬指に嵌められた婚約指輪を見つめた檸檬。
星夜さんは私に似合うって言ってくれたけど……
「オイ、檸檬どうした?気に入らないのか?」
「ち、違います。あまりにも立派な指輪だから…」
「この指輪なら結婚指輪はコレだな。男性用もこのタイプならオレにも似合うと思わない?」
「星夜さんはどれでも似合うと思います…」
「何、むくれてんだよ〜。檸檬の気に入ったのは違う指輪なのか?」
「いいえ、星夜さんが選んでくれたのが素敵だと思います。」
「檸檬、一生嵌めるんだからもっと悩んでもいいんだぞ?」
「いっ…しょう… 大丈夫です!これにします。」
「では、このサイズはかなり大きいのでお2人のサイズも測りましょうか。」
と私と星夜さんの指輪のサイズを測り始めた店員さん。
「じゃあ、婚約指輪と結婚指輪は測ったよりワンサイズ大きいのにして下さい。」と星夜さんが言った。
「畏まりました。中の刻印はいかがなさいますか?」
「婚約指輪はそのままで、結婚指輪には入籍日を入れたいので、今は刻印なしでお願いします。婚約指輪は今週中に何とかなりませんか?来週末にお祝いをして下さる人と会うので、間に合わせたいんです」
「はい。畏まりました。ただ今婚約指輪の納品日を確認して参ります。」と店員さんが出て行くと
ガチャ。っとママさんが入ってきた。