衝撃サイダーマン
「だから!お前はブスでも性格が暗くないんだよ!
その呪縛を俺が解いてやる!
いいか檸檬よく聞け!
檸檬は綺麗な美人だ!
それに謙虚な大和撫子?っていうのか?
賢い女の子だと俺は思ってる。」

「私が…きれ…い? びじん…?
ヤマトナデシコ!星夜さん!
私の事を本当にそう思ってるんですか?」

「ああ。ウチの家族もみんなそう思ってるし、檸檬の家族だってそう思ってるぞ?」

「え〜! ほんとに?……星夜さんの婚約者役でも私は大丈夫なの? 星夜さん本当に大丈夫なんですか?」

「だから!大丈夫だって最初から言ってるだろ?
檸檬、じゃあさ〜オレが明日から毎日"檸檬、キレイだよ。可愛いよ"って言う事にするわ。
毎日言われれば檸檬の洗脳が解けるだろ」

「毎日!!"キレイだよ…可愛いよ?……
私は洗脳されてたんですか?」

「ああ、子供の頃の純情な檸檬は、相手の嫉妬をモロに受けてしまってそのまま相手の言葉を鵜呑みにしてしまったって事だなぁ〜
檸檬。お前は美人だから嫉妬されたのさ」

「しっと…」

「じゃあ聞くけど、お前と仲が良かった友達だっていただろ?
パソコン部だっけ?その子には容姿の事なんて言われた?」

「檸檬ちゃんちはお母さんも美人でお兄さん達もイケメンだねーって何回か雑誌で特集された時に言ってたかなぁ…?」

「一般のその辺を歩いてる人だって檸檬の家族を見たら、美人とイケメンって思うって!
これからは、もっと自分に自信持ってオレの横にいろ!」

「はい。でも今は頭が混乱してて…
すみませんが、今日はお風呂入って寝ます…」とボーとソファーから立ち上がりお風呂へ向かった檸檬に
「檸檬。着替えを部屋に取りに行かなくていいのか?」

「あ、すみません…」とふらふらな足どりで部屋へ向かう檸檬だった。
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