衝撃サイダーマン
パパさんが
「じゃあみんなが揃ったので、《檸檬ちゃんストーカー撃退祝い》と《爺ちゃん、婆ちゃんウェルカムパーティー》を始めます!!

みなさんでパチパチパチパチと拍手する。
「じゃあ、始めるってお店の人に言ってくるわ」と
北斗さんが、個室から出て行った。

「先ずは〜星夜、婚約者の檸檬ちゃんを紹介してくれ」とお爺ちゃまが言った。

「爺ちゃん、婆ちゃん。兄貴からどんな話しを聞いたか知らないけど、檸檬とは擬装恋人なんだ。
檸檬のストーカーを諦めさせる為だったんだ」と星夜さんが答えた。

「でもね〜お爺ちゃま〜星夜が本社に勤務する時も檸檬ちゃんにはそのまま婚約者になってもらうんですよ〜」

「セイヤ! 檸檬ちゃんになんて事をするの!
星夜はこんな可愛いお嬢さんを縛りつけといて捨てるつもりなの!! アナタ〜セイヤはひどい男になったのかしら〜」とお爺さんの方へうなだれたお婆ちゃま。

「落ち着け婆さん。血圧が上がるだろ〜
星夜、爺ちゃんもこんな可愛いお嬢さんを利用するなんて…
男なら、檸檬ちゃんの事に責任を持て!
周りの人たちは、お前たちを婚約して結婚すると思っているんだぞ!」

知らない間に戻ってきた北斗さんが、
「この間、星夜はそのストーカーに"オレが檸檬と結婚して幸せにする“って言ったんだろ?
その現場を見ていた社員が結構おしゃべりなヤツらだったらしくて『配送センターの【サイダーマン】がイケメンに変身したかと思ったら、配送センターで1番人気の檸檬ちゃんと婚約したんだって〜』と本社でもかなり噂になってるぞ〜なっ!親父。」

「ああ。俺も秘書たちから報告されたわ」

「………」星夜さんは何も言えずにいた。

私は星夜さんにも青山家の皆様にも申し訳なくて下を向いていた。
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