衝撃サイダーマン
タクシーの中で星夜さんから
「檸檬、嫌な気分にさせてごめん。」

「いいえ…星夜さんも嫌な気分だったでしょう?
せっかく久しぶりにお爺ちゃまとお婆ちゃまと会ったのに……すみません……」

「爺さんが言ったように、帰ってからちょっと話しをしようか」

「はい。」と檸檬が返事をすると星夜さんは腕を組んで、目を閉じた。

檸檬はもし私がこのまま婚約者で結婚したいって言ったら星夜さんに拒否された場合…
会社を辞めなきゃいけないのかなぁ…

星夜さんは私の事なんてきっと…何とも思ってないよ…
昔からのよしみで擬装恋人役をしてくれただけ…
私にもっと魅力があったら本物の婚約者になれるのかなぁ…

マンションへ帰ったらどんな話しをするんだろう…と不安ばかりの檸檬だった。

でもハッキリわかったのは、このまま星夜さんと一緒にいたいと思っている自分がいる事だった。

マンションに到着したが、
「檸檬、今日は何か疲れたし話し合いはまた今度でいいか?」

「はい。そうですね〜」と檸檬が返事をすると星夜はシャワーを浴びに浴室へ行った。
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