届かない想い
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「おう!古川!今日も仲良く登校かぁ?」

「あ?るせぇな」


教室にはいるとここぞとばかりに茶化しにくるクラスメイト。

遠目から、ちらちらと見ながらこそこそ話してる女子。




高校生は恋愛に敏感だ。



ちょっと親しい男女がいると、ヤジを飛ばしたがる。



だが、世音は全く気にしてるようすがない。



「ふるは、人気者やねぇ」なんて言いながら、机に伏している。



「で?実際どうな訳?付き合ってるの?どっちと?」

「しのも、伊和も、ただの友達だけど」

「とかいって、ソウイウ目で見ることないの?あるだろ、ちょっとくらい」


あるわけない。


俺を“友達”と信じて接してくれる四宮を、そんな目で見ることなんて、ない。




「?古川?」

「…ねぇよ、んなこと」





「わ、わりぃってそんなきれんなよ図星か?」



「………はぁ…めんどくせぇ」






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