恋と、涙と、先輩と
学校全員の女の子の視線が羽賀先輩に向いたらいいのだけれど、実はあっくんもモテている。


あっくんも1年生のときからレギュラー入りするほどサッカーがうまく、明るくて親しみやすい性格のため、クラスのムードメーカー的存在。

サッカーでもクラスでも目立つあっくんは、同学年だけでなく他の学年からも人気。


あっくんを好きなわたしとしては、あっくんがだれかに告白されないかといつもヒヤヒヤしている。


だから、できることならわたしがあっくんに告白したい。

ずっと好きだったことを伝え、付き合いたいと。


でも、もし振られたらショックだし、せっかくの幼なじみの関係が壊れてしまうのがいやだから…告白はしない。


そう心に誓っていたはずなのに――。


それから1ヶ月後。

思いも寄らない話がわたしの耳に入る。
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