世界で1番幸せな私~イケメン御曹司の一途で情熱的な溺愛に包まれて~
それは許さない~もみじside~
「好きな人がいるって、いったい誰なの!」


理仁さんとの電話のやり取りの最中、あまりの驚きに声をあげずにはいられなかった。
自分の部屋でこんな大きな声を出せば、家中に響き渡ることくらい十分理解できた。
でも、我慢はできなかった。


『……双葉だ。俺が好きなのは双葉なんだ』


そんなバカな話を聞いて、冷静でいられるわけがない。


「嘘でしょ? 冗談は止めて」


『君に好きだと言われても、俺には双葉しかいない。嘘をついても仕方ないから事実を話してる。だから、もうこれ以上アプローチは止めてもらえないか』


「ひどい。そんなのひどくない? 双葉ちゃんだけが幸せになるってこと?」


『……結仁も、俺達の子どもだ。俺はあの2人を守りたいと思ってる』


「結仁が? 結仁が……」


一瞬、自分の耳を疑った。
常磐グループの超イケメン御曹司が結仁の父親?
そんなの信じられない。
< 114 / 192 >

この作品をシェア

pagetop