世界で1番幸せな私~イケメン御曹司の一途で情熱的な溺愛に包まれて~
「私、あなたが好き。何度でも言うわ。本当に愛してるの。だから、双葉ちゃんのことは忘れて、私と――」


『この前君に言った通りだ。君には、自分自身のことをきちんと考えてほしい。もう仕事に戻る』


電話が切れる音。
その瞬間、私の心の糸もプツンと切れた。
何もかもが、終わった気がした。


「い、いいわよ。理仁さんも双葉も、私を邪魔者扱いしたことを後悔させてあげる」


私のこと、きっと読者のみんなが応援してくれてる。私は間違ってない、だって何千というたくさんの共感があるんだから。


双葉みたいな何の取り柄もない人間が幸せになるなんて絶対におかしい。才能がある私こそが幸せを掴めるはずなの。


どうやって困らせればいい?
2人にとって大事なものは?
それは――


理仁さん、あなたは双葉じゃなく私を選べば良かった。そうすれば、つらい思いをしなくて済んだのに。
本当に……バカな2人。
私が味わってきた苦しみを、今度はあなた達が味わえばいい。
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