世界で1番幸せな私~イケメン御曹司の一途で情熱的な溺愛に包まれて~
「とりあえず、ここでご飯を食べよう。いい子にしてたらママが来るから」


「ほんと?」


「ほんとだよ。もみじちゃんは嘘つかないからね。さあ、もう泣きやんで」


私は満面の笑顔で優しく言った。


「うん、わかった」


結仁に罪はない。
正直、この子は可愛い。
私にも子どもがいたら、こんな風に一緒にご飯を食べたりできたのに。


ダメダメ!
バカげた夢を想像してもお金にはならない。
私が欲しいのは、小説のネタになるようなアイデア。


「ママ、まだかなぁ? ご飯食べないのかなぁ」


「きっと、もうすぐ来ると思うよ。たぶんね」


小さな結仁を見ていたら、色んな思いが溢れてくる。この子は、理仁さんの子どもなんだ。この子がいたら双葉は幸せになるんだって……


このまま、どうしようか……
2人を苦しめたいと願いながら、それでも可愛い結仁の姿に心が揺れた。
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