世界で1番幸せな私~イケメン御曹司の一途で情熱的な溺愛に包まれて~
どこにいるの?
結仁がいなくなった――


どうしても今日中に済ませなければならない用事があって、朱里に結仁をお願いした。
スーパーで目を離した隙に結仁がいなくなったって、朱里は泣きながら電話をくれた。


一瞬、遠くのドアのところでもみじちゃんの姿を見たけど、追いかけても間に合わなかったらしい。
朱里の話を聞いて、心臓が止まりそうになる程驚き、動揺が隠せなかった。でも、もちろん、何度も謝る朱里を責めることなどできなかった。


ママさんにも事情を話し、とにかくみんなで必死に結仁を探し回った。


車に乗らないもみじちゃんだから、そんなに遠くへは行けないはず。
しばらく行きそうなところを手分けして探したけど、いっこうに見つからず、ただ無情にも時間だけが過ぎていった。


「ママさん、朱里。もう大丈夫だから『灯り』に戻って。そろそろ開店準備しなきゃ」


「でも……このままじゃ心配だよ」


「ねえ、双葉ちゃん。やっぱり警察に届けた方がいいんじゃない?」


「うん。双葉、そうしようよ」


ママさんも朱里も、不安な表情を浮かべていた。
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