世界で1番幸せな私~イケメン御曹司の一途で情熱的な溺愛に包まれて~
私は、すぐにうなづけなかった。
でも、ママさんは、そんな私の肩をポンッと叩き、理仁さんのお父さん、常磐社長に電話してくれた。


理仁さんが来てくれるかどうかはわからない。
とにかく今は結仁を探すことに神経を集中させなければ……


私は、広い公園の中を小走りで名前を呼びながら探した。
できることなら理仁さんに迷惑をかけたくない。
結仁は無事だって……そう言いたい。


「双葉!」


突然聞こえた大声にドキッとして振り向くと、そこには理仁さんの姿があった。


来てくれたんだ――


呼吸が乱れているのがわかる。忙しい仕事を置いてでも、我が子のために急いで駆けつけてくれたんだ。そう思った瞬間、思わず泣きそうになった。
理仁さんが近くにいてくれるだけで、どうしてこんなに心強く思えるんだろう。


「双葉、大丈夫か? 結仁は?」


結仁を心配している理仁さんの顔は、いつも以上に凛々しくて、たくましく、父親としての力強さみたいなものを秘めていた。
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