世界で1番幸せな私~イケメン御曹司の一途で情熱的な溺愛に包まれて~
「理仁様。まだ明かりがついています」


「ああ。まだ間に合う、双葉、行こう」


あと少しで閉園。
事情を話すと、それらしい2人を見かけたというスタッフがいて、私達はそれほど広くない園内を急いで探し始めた。
涼平先生のお父様は右回りに、私達は左回りに。


お願いここにいて――


祈るような気持ちで結仁を探す。
小さな我が子を、宝物を、この手で抱きしめたい。
そう願った時だった。


「ママ!」


えっ!
私は、その声に心を掴まれたようにサッと振り向いた。


「結仁!」


そこにいたのは紛れもなく我が子だった。


「ママ~」


私は、嬉しそうに駆け寄ってくる結仁を強く抱き締めた。


「良かった、良かった……」


堪えていた涙が、我慢できずに溢れ出し、心配でたまらなかった思いが、一気に安堵に変わった。


「結仁……本当に良かった」


小さな体で必死にしがみつく結仁を、私は心の底から愛おしく思った。
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