世界で1番幸せな私~イケメン御曹司の一途で情熱的な溺愛に包まれて~
「どうかされましたか?」


「理仁さん! 今日はまだ帰らないのかと」


「書類を取りに寄っただけだ。何か御用でしたか? 慰謝料がどうとか聞こえましたが」


「あっ、い、いや」


おばさんは、理仁さんを見てかなり慌てている。


「慰謝料とは、何に対しての慰謝料なんですか? とにかく、弁護士を通して下さい」


「は? 弁護士なんて必要ないだろ? 慰謝料は当然の権利なんだから」


「……お願いです。これ以上、双葉を困らせるようなことはしないで下さい」


理仁さんは、おばさんの無茶な要求に対しても、誠実に対応してくれた。


「ふざけないで。あたしがいつ双葉を困らせた? この子がいつだって私ともみじを困らせてたんだ」


おばさんの態度を見ていたら、何だか可哀想になってきた。ここまで人を憎んだり恨んだりしなきゃいけない人生って……
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