世界で1番幸せな私~イケメン御曹司の一途で情熱的な溺愛に包まれて~
「双葉はそんな人間ではありません。ですが、わかりました。双葉を育てて頂いたお礼はさせてもらいます。後日そちらに秘書を伺わせます」


「理仁さん……」


迷惑をかけたくない、特にお金のことはこれ以上……


「ただ、これから先、双葉に会うときは優しい対応でお願いします。もし、激しい口調で付きまとうなら、必ず警察に通報します。いいですね」


「おばさん、お願いします。もう、理仁さんを困らせないで」


「あんた達にはうちらの苦しみは一生わからない。私の気持ちはお金じゃ埋められないんだ」


おばさんの目に、一瞬、キラッと光るものが見えた気がした。


「では、お金では納得できないと?」


「……いや、慰謝料はいただくよ。それなりの額じゃないと納得しないからね」


「おばさん!」


「いいんだ、双葉。君を育ててくれたことは事実なんだから」


「天下の常磐グループに嫁いだんだ。ケチケチするんじゃないよ」
< 170 / 192 >

この作品をシェア

pagetop