世界で1番幸せな私~イケメン御曹司の一途で情熱的な溺愛に包まれて~
『ママさん、大丈夫。理仁さんが仕事を頑張ってくれることも私の幸せだから。私は何も寂しくないよ。結仁だっているしね』


『うん、結仁がいるよ。パパがお仕事でも、僕がママと一緒にいるから』


『結仁……。そうね、大丈夫よね。理仁君と結仁がいれば、双葉ちゃんは幸せだものね。お店を出す夢もいつか叶うだろうし、私は安心だわ』


『ママさん、本当にありがとう。心配してくれて嬉しい。ママさんは、私のお母さんで憧れの人。だから、ずっと元気でいてね。またすぐに会いにいくから』


『待ってるからね。気をつけて行くのよ』


『もうお母さん、泣かないの。結仁が心配そうに見てるから』


『ママたん、大丈夫? 泣かないで』


結仁が、ママさんに抱きついた。


『ありがとう。そうね、もう泣かないから』


ママさんは、泣きながら結仁の頭を撫でてくれた。


『そろそろ時間だよ。気をつけてね。バイバイ結仁』


『朱里たん、バイバイ』


『みんな、ありがとう。いってきます』


飛行機が飛び立っても、私はみんなと一緒にいるように気持ちになった。
あんなにも優しくて温かいみんながいたから……私はここまで頑張ってこれた。窓から見える最高に美しい景色を見ながら、しみじみとそう思った。
< 177 / 192 >

この作品をシェア

pagetop