世界で1番幸せな私~イケメン御曹司の一途で情熱的な溺愛に包まれて~
御曹司との出会いは突然に
3年前――


「双葉ちゃん、お待たせ。お腹空いたでしょ? はい、どうぞ」


「ありがとう、ママさん。うわぁ、美味しそう。寒くなってきたから『おでん』は嬉しいな」


「双葉の大好物の大根とたまご。お出汁がよくしみてて美味しいよ」


優しい匂いに包まれた小料理屋のカウンター。1番奥の席は私の指定席。ここに座ると何だかいつもホッとする。
それはきっと、大好きなママさんと朱里がいるから。


この店「灯り(あかり)」の女将、ママさんの名前は守田 香里(もりた かおり)。
その娘が、私の親友の守田 朱里(もりた あかり)。


地元のお客さんに愛されている、小さいけど家庭的で温かいお店だ。


「本当にこの大根、中まで味がしみててすごく美味しい。何だか幸せを感じる」


「大袈裟ね、双葉ちゃん」


「いつも双葉は大袈裟なんだよ。でも、美味しそうに食べてる双葉の顔を見ると嬉しくなるよ」
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