世界で1番幸せな私~イケメン御曹司の一途で情熱的な溺愛に包まれて~
私の名前を見て、受付の女性は少し驚いたような顔をした。


「あ、はい……」


「常磐より聞いております。松雪様が来られたら、これをお渡しするようにと」


えっ? 私、常磐さんに名前を言ってなかったけど……
そっか、ママさんに聞いたのかな?


「あ、ありがとうございます」


受け取った名刺サイズのカードには、英語で「welcome to TOKIWA」と書かれていた。


「こちらをご提示いただきますと、いつでも、どのコースでも、どちらのスクールでも、ご自由に何度でもご使用いただけます」


「えっ? そんな……あの、こんなことをしていただく義理はないというか……その……」


私のあたふたしてる姿を見て、女性は少し笑いを堪えていた。


「常磐は、松雪様は大切で特別なお客様だからと申しておりました。どうぞ遠慮なくお使い下さい」


――大切で特別?
この前少し話しただけなのに?
あの人は、いったい何を考えているの?
< 24 / 192 >

この作品をシェア

pagetop