世界で1番幸せな私~イケメン御曹司の一途で情熱的な溺愛に包まれて~
「腕を下げて、上げる。呼吸することを忘れずに。繰り返す動作をリズミカルに音楽に合わせて。足も忘れずに動かして」
そう言って、常磐さんは私から離れ、元の位置に戻った。
何だかホッとしたけど、安堵感と同じくらい残念なこの気持ちは何なの?
インストラクターなんだから体に触れてもおかしくない。もちろん、私だけが特別だなんて思ってない。なのに、どうして私はこんなにも……
「いい感じ。だんだんハードになっていくから」
「え? あの、これって初心者コースですよね? 何だかキツくないですか?」
思わず本音が出てしまった。
「ストレス発散。笑顔で動いてるうちに嫌なことを忘れられるから」
嫌なこと?
そうだった――
あの時、常磐さんはそのために私を誘ってくれたんだった。そっか、これは、この人なりの「人しての優しさ」なんだ。
「はい。頑張ります」
「良い返事だ。最後まで楽しんで」
そうして、私の初めてのレッスンは一通り終了した。終わってみればあっという間で、体もしっかり動かせて、常磐さんの言った通り、嫌なことを忘れられた。
そう言って、常磐さんは私から離れ、元の位置に戻った。
何だかホッとしたけど、安堵感と同じくらい残念なこの気持ちは何なの?
インストラクターなんだから体に触れてもおかしくない。もちろん、私だけが特別だなんて思ってない。なのに、どうして私はこんなにも……
「いい感じ。だんだんハードになっていくから」
「え? あの、これって初心者コースですよね? 何だかキツくないですか?」
思わず本音が出てしまった。
「ストレス発散。笑顔で動いてるうちに嫌なことを忘れられるから」
嫌なこと?
そうだった――
あの時、常磐さんはそのために私を誘ってくれたんだった。そっか、これは、この人なりの「人しての優しさ」なんだ。
「はい。頑張ります」
「良い返事だ。最後まで楽しんで」
そうして、私の初めてのレッスンは一通り終了した。終わってみればあっという間で、体もしっかり動かせて、常磐さんの言った通り、嫌なことを忘れられた。