世界で1番幸せな私~イケメン御曹司の一途で情熱的な溺愛に包まれて~
「必ずリラックスできる素晴らしいホテルだ。俺は、君が笑顔になるためなら何でもする」


ずっとドキドキしてる心臓が「キュン」として、甘い言葉の波に飲み込まれそうになる。


「おかしいです。私は常磐さんの彼女でもないのに、優しいにも程がありますよ。こんな風に困った人みんなに手を差し伸べてたら、常磐さんが疲れますから」


「俺はそんな慈悲深い人間じゃない」


「……と、とにかく、これ以上私なんかに優しくしないで下さい。私は大丈夫ですから」


「頑固だな。君は」


「が、頑固って」


「黙って連絡先を交換して。スマホ出して」


何て強引なのかと思った。
そう思ったのに……
私は、バカだ。
まんまと連絡先を教えてしまった。


正直、こんな自分が常磐さんみたいな素敵な人の好意に甘えるなんて心から厚かましいと思う。だけど……


このままこの人に会えなくなるのは嫌だ──


私の本能が、痛いほどそう感じてどうしようもなかった。
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