世界で1番幸せな私~イケメン御曹司の一途で情熱的な溺愛に包まれて~
「松雪 双葉。とても良い名前だ。だけど、その苗字……変えてみないか?」


すぐ横から響く声が、あまりにも色っぽくて震える。


「苗字を……変える?」


「ああ。双葉の歩む人生を、俺が隣で支えたい」


「えっ?」


「俺は、君が好きだ」


「……」


「初めて会った時から、君のことが気になって仕方ない。一目惚れなんてするはずがないと思っていたのに、今はこの気持ちが何なのかはっきりとわかる。俺は、双葉を愛してる」


そんな……嘘……でしょ?


まるで映画のワンシーンのように投げられた甘いセリフ。あまりに突然過ぎて、呼吸の仕方もわからなくなる。


「な、何を言ってるんですか? あなたは常磐グループの御曹司ですよ。バカな冗談は止めて下さい」


そうは言いながらも、目の前の常磐さんを見ていると、何かを期待し、高揚する気持ちを抑えられなかった。


「バカな冗談? 俺は、こんな冗談を言えるような男ではないつもりだ」
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