世界で1番幸せな私~イケメン御曹司の一途で情熱的な溺愛に包まれて~
「……すごく嬉しいです。本当に……嬉しい。でも、よく考えて下さい。私はあなたが住んでいる華やかな世界の人間じゃないんです。私は、男に騙されて詐欺にあって、お金に困ってるような人間です。いつか、理仁さんは、こんな私と結婚したことを必ず後悔する時がきます」


「俺は、今の君を選んだ。君の過去なんて、何一つ関係ない」


理仁さんの言葉は、私の心に優しい光を落とす。
それを、すぐに暗い闇が打ち消す。


「私は……もう傷つきたくない」


雅人が私にしたこと。
それがトラウマになって、今でもまだ私の心を鎖でがんじがらめにして支配してる。
捨てられて傷つくのは、やっぱりつら過ぎる。ましてや、常磐さんとの別れなど、想像もできない程怖くて恐ろしい。きっと、もう二度と立ち直れないだろう。


「この命に変えても双葉を傷つけることはしない。俺にとって君はそれほど特別なんだ。このまま一生誰も好きになれず、独身を貫く覚悟をしていた。なのに、君が女神のように現れて、俺の冷えきっていた恋愛観を変えてくれた。だから、君との結婚は諦めない」
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