世界で1番幸せな私~イケメン御曹司の一途で情熱的な溺愛に包まれて~
「それなら良かった。実は、双葉ちゃんとは……」


「あっ、知ってます。スイミングスクールやリゾートホテルで理仁さんと会ったって」


「そっか、双葉から聞いてるんだ」


「はい、聞いてます。有難いことに、私とお母さんは双葉に信頼してもらってるんで」


「だったら話は早い。双葉は今どうしてる? 向こうに行ってしばらくは電話してたけど、1度も折り返しが無くて、そのうち俺も連絡しなくなったんだ。ずっと、体調を悪くしてるんじゃないかと、心配していた……」


切ない表情にグッとくる。愛情はなくても、シンプルにすごくカッコいいと思えた。


「双葉、理仁さんが心配してるって言ったら喜ぶと思いますよ」


「そうかな? 俺はすっかり無視されて嫌われたかと」


「嫌うなんて、そんなことあるわけないですよ。だけど、双葉も色々あって、理仁さんに連絡できなかったんです」


「色々?」


「……」


言いたい、言ってしまいたい。
理仁さんに双葉の頑張ってきたことを伝えたいよ。


「朱里ちゃん、何か知ってるなら話して」


「……」


「頼む、知りたいんだ」
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