世界で1番幸せな私~イケメン御曹司の一途で情熱的な溺愛に包まれて~
2人の宝物~理仁side~
「ママ! あっちいこ~」


「ちょっと待って。そんなに走ると危ないよ」


「ママ、早く~」


世界で1番大切なもの――
俺にとっては双葉、そして……
初めて見る我が子。


小さな体で走ったり、可愛い顔で笑ったり。
今、そこにいるのは本当に俺の子どもなのか?
自分の分身とは、こんなにも愛しいものなのか?


「ねぇ、ママ?」


「ん? どうしたの?」


「あのおじさん、だれ?」


「おじさん?」


俺に気づいた息子、そして、双葉は振り向いた。


「えっ……」


双葉の顔を見たその瞬間、何ともいえない感覚が押し寄せ、俺の体を一気に熱くした。


「……」


心臓の鼓動がどんどん激しくなっていく。


「やっと会えた」


「ママ、ママ」


「……えっ。あ、あっ」


「ママ、どうしたの? この人、だあれ?」


「……えと、この人は……」
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