一途で嘘つきな先輩は、私を溺愛してきます。

放課後


「……っ、はぁ、…はぁ…」


昨日ぶり、何だよね。


すごく今の時間までの

『今日会長に、持ち出し禁止の生徒会PCに仕事入れて生徒会室にいさせるから、放課後になったらいきな』



生徒会室……小鳥遊くんが言ってることがあってるなら…いるはずだっ……



また……、美園さん…いるの、かな…


ごくりと唾を飲む、



喉にすうっと冷たい空気が通ったまま、ドアノブを掴んだ。



だ……大丈夫。




「……ふー……、」


深呼吸を一回してから、ドアノブを回す。


ガチャ……



「………、失礼します!」


少し声が震えながらもはっきりそう口にした。



返事……なんもない。


重い足を一生懸命動かす。



先輩いる……?本当に。


赤い絨毯が終わった時。胸がすごくどくどくとなるのを感じながら一歩を踏み出した。



「…………っえ?」



予想とは、期待を裏切るものなのか。


久しぶりにそう思った
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