一途で嘘つきな先輩は、私を溺愛してきます。
「今日チョコのお父さんお母さんはー?」
「ん、いるよー!書斎!」
「尚大先輩はー?」
「さっき家出てったんだっ」「そっか!」
「じゃ、挨拶したいから書斎行っていい?」「うんっ、行こう!」
優ちゃん家とは家同士で仲がいいんだ。だから私たちはすぐ仲良くなった。
だからお母さん達も優ちゃんのことを信用してる。
コンコンコンとノックしてから、
「失礼します。千代華です」
「どうぞ〜」
うわぉ、多分さっきまでイチャイチャしてたな、
「イチャイチャは仕事終わってからでしょーもうっ」
「…してねー、」
お父さんが言い訳のように呟く。
私の両親は、いわゆる恋愛結婚。
お母さんが病院の院長の長女で、お父さんが御曹司だったらしい。
で、お父さんがお嫁に入れたって言ってた。