一途で嘘つきな先輩は、私を溺愛してきます。
恋……がした、い
『「千代華と幸せになってみたい」』
………そうだよ。
なんで、忘れてたんだろう……、
私はこれが初恋なんかじゃない。
ずー……っと、前から……、湊くんのこと
好きだったんだよ。
「………、私も湊くんと幸せに…なりたい」
「…………ふは、その感じだとちょっとは思い出したんだな」
「………今まで忘れててごめんね…っ、
大好きだよ……っ、」
少し驚いたような顔をしたけど、昔みたいな笑顔が見えた。
ーーー
「ねーね……っ、おにいちゃんっ!ちよかといっしょにあそんで……くれる?」
「………めんどくさい。」
「ちよか、おともだちみーんないなくなっちゃってね、ひとりなの……さみしいよ」
私は6歳だった。年長さんだったけど、親が忙しかったりお兄ちゃんが遊びに行ったりしてたせいでいつも1人だった。
遊ぶお友達だってすぐ帰っちゃうから。
だから年が近そうなベンチにただぼーっと座りながら勉強をしている男の子に声をかけた。
今思えばあの時の私は声をかけることくらい楽勝だったなぁ