一途で嘘つきな先輩は、私を溺愛してきます。
公園を駆け回る。


「……み、みつかんなぁい……、どうしよ……っ、………って、ひゃっ……!?
わ、みなとくんっ……!!」



植木の茂みに隠れていて全然気づかなかった。


そしたらいつの間にかチャイムがなる。



「………あ、もう……かえらなきゃ…」


「……家の前まで一緒にいよう」


「……いいのっ?」「うん」


「ありがとうっ……!!」



ーーー


「……えっと…、みなとくんまたあそんで…くれる?」


「……っ、うん。遊ぼう」


「……!!やったぁ…っ、えへへ…」


それから毎週土曜日に遊ぶことになり、毎回遊んだ。



でもある日のこと。




「みなとくん、……こない」



いくら待っても来なかった。


初めて会ったあの日以来ずっと笑顔を見せてくれた湊くんが来なかった。


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