一途で嘘つきな先輩は、私を溺愛してきます。
「湊の、、録音あるから。聞いて、」


そう言って佐野さんがスマホのボイスメモを開いて、「外行ってるから聞いてて。」
とドアの方に行きながら言った。



……パタン



足音が遠ざかる。

私は、再生ボタンを少し震える手で押した。



《 あーあー、あ、OK。優希じゃ、全部話せないだろうから、ボイスメモで笑》


電話の時みたいな感じの声。

《〜〜………〜〜〜〜〜〜〜…》


先輩の声をしっかり、聞いて。

何が、あったのかも全部。


私は、全部思い出した。


☆☆☆



「みなとくんなんでこないの…っ!…っ、っ、ふ…ぇ……ぅう…っ、」



「……ちよか。」




湊くんが来なくなって、1週間。


その日突然湊くんは現れた。


「みなとくん……っ?なんであそぶのやくそく、したのに…こなかったの…っ?」



「ごめん、、ほんとうにごめん。でも
もう行かなきゃ……」

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