一途で嘘つきな先輩は、私を溺愛してきます。
湊くんは、引っ越しすることが前々から決まっていて、引っ越し準備、パーティーなどで忙しかったと、話した。


「……やだよ…っ、いかないで、…っ、」



「でも、…ごめん、また会えるから。ね?」


「み、…みなとくんのこときらいになっちゃうよ……っ、だいきらいになっちゃうよ……っ、?」


「……俺は、ずっと大好きだよ」


「……っ、じゃあ、この…お母さんからもらった…ピアス、?もっ…てて…っ、」


「…え、そんな大事なものでしょ。自分で…」


「また、会えたら返して…、」


「うん。わかった。わかったから泣き止んで…?」



「……っ、ずび、…っう、泣き止んだ…っ」



私は最後に、ハグがしたくて、



そう思って抱きついたの。そしたら、そしたら…


柵も何もない公園のような、、広場のような私たちのいる場所にね、湊くんの場所にね


車が、来たんだ。

道路じゃ、ないのに。


「……っ、みなとくんあぶな…っ!」


助けようとおもって。
突っ込んできた車の来る場所から、突き飛ばした。

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