一途で嘘つきな先輩は、私を溺愛してきます。
「ふ、2人ともぉ……っ、ありがとうぅ…っ」



私はうるっと涙ぐむ。




「それにしても、あの"王子様"が、ねぇ……」



優ちゃんが少し苦笑する。



私もははっ…と、乾いた笑いをあげる。




「千代華っ、部活であろうと辛い時は
俺に頼ってよ。」




「迷惑とか私に考えなくていいからね」





「うっ……、みんなやさしぃ〜っ……」




そうして2人に抱きつこうとした時、
後ろの方できゃあーっと黄色い声が聞こえた。





なんだろう?とうしろを向いた時。





「え……、あの人って………」




見たことがあるその男の人に半信半疑で
近づいた。



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