一途で嘘つきな先輩は、私を溺愛してきます。
よく見ると、彼女の目は涙で濡れていた。
頬に電気で光る涙の跡。
「え、優ちゃ、まだ寝て「ごめんっ……、私なんかがっ…」
ベットから降りようとして、よろける優ちゃん。
あっぶな……
急いで支える。
「まだ全快じゃないでしょ。」
素直に言ったんだ。
「私に…、優しくしないでっ……」
優ちゃんを……、傷つけた。
俺はなんて言ったらいいかわかんなかって
「優……‼︎」
ただ彼女の名前を呼んだ。
流石にびっくりしたのか動きがピタリ止まり、
肩だけがビクッと震えた。
「優、お願いだから俺から逃げないで……
逃げられるの悲しい。」
何が優ちゃんを傷つけたのかわかんないけど、優ちゃんの目から涙が1粒こぼれ落ちた。
「……っ、」
「逃げられるのやだ」