シュクルリーより甘い溺愛宣言 ~その身に愛の結晶を宿したパティシエールは財閥御曹司の盲愛から逃れられない~
ダイニングに戻ると、母はどこで手に入れたのか求人情報誌を捲っていた。
「お母さん、働くの?」
聞いてから、しごく当然のことを聞いてしまったと気付いた。母は、今日まで幾美家で働いていたのだ。
「そりゃあね。まだまだ元気だもの」
母は言いながら、なおも目線を求人雑誌に向ける。
指で辿る先には、いろいろな仕事が載っている。
「ねえ、レジ打ちとか楽しそうじゃない?」
「え?」
顔を上げると、母はふふふと笑う。
きっともう、前を向いているんだ。
だったら、私も。
「私は、何かを作る仕事がいいなぁ」
「いいじゃない!」
二人で頭を突き合わせ、求人情報誌を覗いた。
頑張ろう。頑張らなきゃ。
お腹の子に恥じぬ、ちゃんとした母親になりたい。
今目の前にいる、母のような。
「お母さん、働くの?」
聞いてから、しごく当然のことを聞いてしまったと気付いた。母は、今日まで幾美家で働いていたのだ。
「そりゃあね。まだまだ元気だもの」
母は言いながら、なおも目線を求人雑誌に向ける。
指で辿る先には、いろいろな仕事が載っている。
「ねえ、レジ打ちとか楽しそうじゃない?」
「え?」
顔を上げると、母はふふふと笑う。
きっともう、前を向いているんだ。
だったら、私も。
「私は、何かを作る仕事がいいなぁ」
「いいじゃない!」
二人で頭を突き合わせ、求人情報誌を覗いた。
頑張ろう。頑張らなきゃ。
お腹の子に恥じぬ、ちゃんとした母親になりたい。
今目の前にいる、母のような。