シュクルリーより甘い溺愛宣言 ~その身に愛の結晶を宿したパティシエールは財閥御曹司の盲愛から逃れられない~
永遠のような、一瞬のような、優しく甘い口づけの後。
慧悟さんがそっと唇を放して、色々な想いが涙になって溢れ出した。
「彩寧のことは大丈夫。彼女は、全てを知っているから」
そう言いながら、慧悟さんは親指で私の涙をそっと拭う。
「全て……?」
泣きながら言った疑問符はとても小さな声で、でもそれを拾ってくれる距離に慧悟さんがいる。
「そう。彼女は僕たちの味方だよ。だから、僕を信じて」
いつの間にか、慧悟さんの左腕が私の背中に回っている。
胸が高鳴りすぎて、けれど愛しい人の腕の中にいる事実に多幸感を感じて、感情が自分でコントロールできなくなる。
優しい笑みが、大好きな彼の顔がすぐそこにある。
「僕たちのウェディングケーキは、君と希幸のケーキだよ」
夢のような事実が、幼いころに描いた未来が、今目の前にある。
他の余計なことは、一切忘れたい。
今はただ、目の前のこの人を、愛したい。
慧悟さんの顔が近づいて、私は自ら背の高い彼の首に両手を伸ばした。
絡め、互いに抱き合うように唇を寄せ合った。
一度離れた唇は、彼を求めてもう一度彼の方へ向かう。
――ごめんなさい、神様。
今だけ、この人に愛されたいんです。
胸の中で懺悔をしながら、夢中で口づけを交わし合う。
優しくて、甘い。先ほど食べたカカオと、ベルガモットと、ブランデーの合わさった香り。
ついばむような口づけは、徐々に深くなっていく。
「希幸……」
名を呼ばれ、私は特別なのだと思ってしまう。
息継ぎのために離れた唇もむさぼるように絡めとられ、全身に力が入らなくなる。
腰が抜けそうになった私を抱き留めた慧悟さんは、そのまま私を抱き上げ隣の部屋に運んだ。
慧悟さんがそっと唇を放して、色々な想いが涙になって溢れ出した。
「彩寧のことは大丈夫。彼女は、全てを知っているから」
そう言いながら、慧悟さんは親指で私の涙をそっと拭う。
「全て……?」
泣きながら言った疑問符はとても小さな声で、でもそれを拾ってくれる距離に慧悟さんがいる。
「そう。彼女は僕たちの味方だよ。だから、僕を信じて」
いつの間にか、慧悟さんの左腕が私の背中に回っている。
胸が高鳴りすぎて、けれど愛しい人の腕の中にいる事実に多幸感を感じて、感情が自分でコントロールできなくなる。
優しい笑みが、大好きな彼の顔がすぐそこにある。
「僕たちのウェディングケーキは、君と希幸のケーキだよ」
夢のような事実が、幼いころに描いた未来が、今目の前にある。
他の余計なことは、一切忘れたい。
今はただ、目の前のこの人を、愛したい。
慧悟さんの顔が近づいて、私は自ら背の高い彼の首に両手を伸ばした。
絡め、互いに抱き合うように唇を寄せ合った。
一度離れた唇は、彼を求めてもう一度彼の方へ向かう。
――ごめんなさい、神様。
今だけ、この人に愛されたいんです。
胸の中で懺悔をしながら、夢中で口づけを交わし合う。
優しくて、甘い。先ほど食べたカカオと、ベルガモットと、ブランデーの合わさった香り。
ついばむような口づけは、徐々に深くなっていく。
「希幸……」
名を呼ばれ、私は特別なのだと思ってしまう。
息継ぎのために離れた唇もむさぼるように絡めとられ、全身に力が入らなくなる。
腰が抜けそうになった私を抱き留めた慧悟さんは、そのまま私を抱き上げ隣の部屋に運んだ。