シュクルリーより甘い溺愛宣言 ~その身に愛の結晶を宿したパティシエールは財閥御曹司の盲愛から逃れられない~
総料理長は私がオーベルジュに出向いたその日、私の腕を見てすぐにシェフ候補からシェフへと格上げしてくれた。
それで、今ではオーベルジュで提供するデセールは私が監修するようになった。
日本に戻ってくることは慧悟さんには内緒だった。
代わりに、母と慧悟さんの婚約者である彩寧さんには伝えていた。
慧悟さんには秘密にしてほしい、とお願いして。
彩寧さんは、私がまだ幾美家のパーティーに転がり込んでいた頃から、仲良くしてくれた素敵なお姉さんだ。
もちろんその頃は、彼女は慧悟さんと仲の良い友達であり、彼の婚約者だなんて微塵も思っていなかった。
突然日本に私が戻ってきていたら、慧悟さんはどんな顔をするのだろう。
そんなことを考えながら、デセール用のフルーツの選定を終える。
春のフルーツは、どれも優しくて甘い香りがする。
私の記憶の中にいる、あの日の慧悟さんみたいだ。
どんな盛り付けにしよう。
私は考えながら、イメージを膨らませるために一度部屋に戻り、スケッチブックを取りに行くことにした。
オーベルジュの端に併設されている社員寮に住んでいるのだ。
それで、今ではオーベルジュで提供するデセールは私が監修するようになった。
日本に戻ってくることは慧悟さんには内緒だった。
代わりに、母と慧悟さんの婚約者である彩寧さんには伝えていた。
慧悟さんには秘密にしてほしい、とお願いして。
彩寧さんは、私がまだ幾美家のパーティーに転がり込んでいた頃から、仲良くしてくれた素敵なお姉さんだ。
もちろんその頃は、彼女は慧悟さんと仲の良い友達であり、彼の婚約者だなんて微塵も思っていなかった。
突然日本に私が戻ってきていたら、慧悟さんはどんな顔をするのだろう。
そんなことを考えながら、デセール用のフルーツの選定を終える。
春のフルーツは、どれも優しくて甘い香りがする。
私の記憶の中にいる、あの日の慧悟さんみたいだ。
どんな盛り付けにしよう。
私は考えながら、イメージを膨らませるために一度部屋に戻り、スケッチブックを取りに行くことにした。
オーベルジュの端に併設されている社員寮に住んでいるのだ。