強面騎士団長に離婚を申し出たら、私を離したくないってソレ本当ですか!? ~転生聖女は推しをヒロインルートに戻したい~
「まぁまぁ、本当に真面目でらっしゃるのねぇ」
私の半歩後ろに立つレックスさんが熱り立っているのが気配で分かり、チラリと振り返って目配せで制す。
今はなにより、浄化が最優先だ。不要に揉め事をしている時間がもったいない。
するとここでアンディノールが薄ら笑いを浮かべながら初めて口を開いた。
「ねぇ聖女様。よかったら馬車の中の荷物、僕が運び入れておきますよ」
「助かりますアンディノールさん、よろしくお願いします」
「任せてよ」
馴れ馴れしいしゃべり口とニタニタした彼の表情が不気味だが、申し出それ自体はありがたいので素直にお願いする。
おかげで屋敷に上がらずに、そのまま貯水湖に向かうことができる。
「お前たち! 聖女様をご案内して差し上げろ」
町長に呼ばれて二人の男性がやって来た。ひとりはピカピカの官服をキッチリ着込み、もうひとりはところどころに白っぽい汚れが付着した草臥れたチュニック姿で、なぜか腰帯には鎌を差していた。
私の半歩後ろに立つレックスさんが熱り立っているのが気配で分かり、チラリと振り返って目配せで制す。
今はなにより、浄化が最優先だ。不要に揉め事をしている時間がもったいない。
するとここでアンディノールが薄ら笑いを浮かべながら初めて口を開いた。
「ねぇ聖女様。よかったら馬車の中の荷物、僕が運び入れておきますよ」
「助かりますアンディノールさん、よろしくお願いします」
「任せてよ」
馴れ馴れしいしゃべり口とニタニタした彼の表情が不気味だが、申し出それ自体はありがたいので素直にお願いする。
おかげで屋敷に上がらずに、そのまま貯水湖に向かうことができる。
「お前たち! 聖女様をご案内して差し上げろ」
町長に呼ばれて二人の男性がやって来た。ひとりはピカピカの官服をキッチリ着込み、もうひとりはところどころに白っぽい汚れが付着した草臥れたチュニック姿で、なぜか腰帯には鎌を差していた。