強面騎士団長に離婚を申し出たら、私を離したくないってソレ本当ですか!? ~転生聖女は推しをヒロインルートに戻したい~
 ジェイコブが説明してくれていたら、町長が横やりを入れてきた。

「すいや……いや、すいません」
「ジェイコブさん、大丈夫です。十五分くらいの移動など苦にもなりません。それとジェイコブさんのお話は丁寧でとても聞きやすいから、まったく問題ありませんよ。今後もそのままお話してください。さぁ、案内してくださいな」

 慌てて謝罪するジェイコブに、私は笑顔で首を横に振る。
 事実、ジェイコブは多少なまりはあるが、意識して一語一語発音してくれているようで聞き取りやすかった。

「へい!」

 町長たちに背中を向け、ジェイコブの先導で歩きだす。ニーグがすぐ後ろに続き、さらにその後ろを私が行く。私の横にはピタリとレックスさんが寄り添い、他に精鋭の護衛騎士十名が私の前後左右の守りを固めながら進んだ。



 そうしてきっかり十五分後。

「こちらです!」

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